120期
丹伊田佳織 |
2008.04.12 安積の新入生へ
私は第59代應援團團長を務めさせていただきました。 せっかくこのような場をいただけたので、今現在應援團に少しでも興味のある生徒や新しく入学してくる新1年生向けに原稿を書きました。これを読んで應援團への入團を決意していただければ幸いです。また、それ以外の方でも私の感じた應援團とはどんなものなのか知っていただければと思います。
私が應援團として活動している間は、表向きでは「男女が同じこと(練習など)をすることに意味がある」としていましたが、実際はそんなことないと今となっては思います。どう考えても体力に差がある者同士が同じことなんて出来ません。近いことは出来るかもしれませんが、100%同じことをするなんて無理だと思います。應援團の活動を通して私は、人と同じことをするのにこだわるのではなく、自分の得意分野では思う存分力を発揮して、不得意分野では周りの力を借りるべきだと感じました。例えば、リズム感があるから太鼓をたたく機会を多く設けたり、面白い発想が出来るから安高生注目のネタを考えたりなど、何でもいいのです。簡単に言えば分業みたいなものですね。そうでもしていかないと應援團の團員数がさらに減ってしまうような気がします。
今だから言えることですが、私はあの應援團の練習が辛くて仕方ありませんでした。皆さんの前に立たせていただいて堂々としているつもりでも、ふたを開けてみると中身はそんなものなのです。立派でもなければ強いわけでもありません。應援團に所属している生徒と関わりのない生徒、特に入学したばかりの新入生などはこれを聞くと驚くかもしれませんね。ですが、いくら應援團といっても一安高生。つまり皆さんと同じです。だから應援團に入團することは他の運動部や文化部に入部することとなんら変わりありません。まあ、入團するのにちょっと変わった選挙があるという違いはありますが…。ですがそれは関係ありません。「應援團をやりたい」という気持ちが少しでもあれば大丈夫です。
練習内容については、現役たちが中心となって見直している最中です。「応援する立場として楽な練習は出来ないが、今のままではいけない」といった葛藤のために多少足踏み状態ではおりますが、今までよりは良い方向に向かっていると思います。大変かもしれませんが、現役たちには私達が出来なかった課題をなんとか解決してもらいたいです。
こんな偉そうなことを言っていますが、私はどこにでもいる普通の大学生です。應援團は私の中のほんの一部の側面にすぎません。しかし、それがとても大切なつながりをつくっているのです。私は應援團の活動を通して様々な人に出会い、たくさんの考えに触れ、それを吟味し、必要なものは吸収することが出来ました。確かに辛かったこともありましたが、それ以上に得たものは大きいです。「得た」ではなくむしろ「今も得続けて」います。こんなに大切なつながりを持つことが出来て私はとても誇らしく思います。
「應援團に入って後悔することは決してない」ということを卒業してから強く感じるようになりました。本当にやり続けて良かったです。これからは、應援團に入團してくる後輩たちにもそんな風に思ってもらうために、私が先輩方にしてきてもらったようにサポートをしていきたいと思います。
(第59代安積高校應援團團長 120期:丹伊田佳織 現:聖徳大学人文学部2年生)
<東京桑野会会報30号掲載記事からの転載>
|