安積桑野会会長からの特別寄稿 | |||||
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安積桑野会 会長〈80期) 安孫子 健一 |
2022.03.12 新たなる時代へ 安積桑野会会長 安孫子 健一(80期) 東京桑野会の皆様には如何お過ごしでしょうか。日頃は安積桑野会の活動にご支援をいただき、心から御礼申し上げます。 2020年1月に国内感染者が発生した新型コロナウイルスは、幾度かの感染爆発を経ながらなかなか収束の道筋が見えて来ません。昨年末から拡大したオミクロン株のために、新規感染者が急増している状況です。皆様の健康と、対面での会合が早期に再会されることを願っています。 学校行事を始め各地桑野会活動が制限される中、昨年4月古川清会長のご訃報に接することとなりました。東京桑野会会長としてのご活躍は皆様ご存知の通りですが、朝河貫一博士を讃える活動にも取り組まれ、2004年に設立された朝河貫一博士顕彰協会の会長として、亡くなられるまで舵取りをされました。最大の業績は2007年10月、朝河博士が教壇に立ってから100周年を迎えた米国のイエール大学に「朝河記念庭園」を造られたことです。イエール大側との交渉は難航しましたが、古川会長と当時駐米大使だった加藤良三氏がタッグを組み、見事難局を乗り切られました。造園が実現したのは、「学内や国際間で揉め事や紛争が起こった時、関係者が国籍や立場を超えてこの庭園に集い、自由に意見を交わし問題解決が図れるように」との理念が賛同を得たとお聞きしました。古川さんの思いを受け止め、伝え続けて行きたいと思います。改めてご冥福をお祈りいたします。 さて、福島県教育委員会は、2020年2月に策定した「中高一貫教育後期実施計画」の中で、新たな中高一貫教育校を安積高校に併設型で設置することとしました。その設置に向けて、2021年3月5日、「福島県立安積中学校・高等学校(仮称)整備に関する基本計画」が公表されました。「基本計画」では学校の概要や教育内容、開校に向けた教育内容等準備計画、施設整備計画についてまとめています。それによれば「学校名は福島県立安積中学校・高等学校(仮称)。開校(予定)年度は2025年度。設置課程・学科は全日制普通科。生徒募集定員は中学校2クラス60名。通学区域は県下一円。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業における課題研究を軸とした産学官連携、地域との共創等を特色とする取り組みや、文化活動を尊ぶ郡山市の立地を生かした教育内容とする。また、教育の柱としてSTEAM教育※の推進を掲げ、創造力・表現力・課題解決力等を育成する。」とあります。 生徒の高い志を実現する質の高い学力を育成し、進学指導拠点校として、県全体の学力向上を牽引する教育内容とする学校作りに取り組む予定です。 新校舎の設計者選定は、安積中高一貫校整備事業基本・実施設計業務の公募型プロポーザル方式により実施されました。昨年の6〜7月に公募、26者の応募があり、10月11日に6者に対し公開ヒアリングを行った結果、最優秀提案者に千葉学建築計画事務所(東京都渋谷区)が決まり、県は12月23日同事務所と契約をしました。 業界紙によれば『千葉学建築計画事務所案は、安歴博に新校舎を連ねるもので、新棟は市松状に積層する「キューブ」を北側、グリッド状の「フレーム」を南側に置き、これらが絡み合う多様な学びの場を構築し、間をコモンスペースでつなぐ。構造はRC造とCLT混構造を想定している。分節化された小部屋が集団学習や少人数指導などに柔軟に対応でき、安歴博に面したファサードと合わせ、複合的な要素の整合が図られていると高く評価された。』とあります。 建設計画は、「安歴博南側に中高一貫棟2〜3階建て延べ約4,240uを整備する。既存施設(図書館棟、家庭科総合実習棟等、駐輪場)の解体とこれらを既存校舎に設けるための改修設計も含まれる。21〜23年度で基本・実施設計、23〜24年度で建築工事を行い、25年度に開校する。」となっています。 私たちの母校がどのように変容するのか、楽しみでもあり、一抹の不安もあります。同窓生の皆様とともに、注視して行きたいと思います。 ※STEAM教育・・・Science(科学)・Technology(技術)・Engineering(ものづくり)・Art(芸術)・Mathematics(数学)を重視する教育 関連資料 (1) 「福島県立安積中学校・高等学校(仮称)整備に関する基本計画」 ⇒ こちらのPDF参照 (2) 「同上」 簡易紹介【概要版】 ⇒ こちらのPDF参照 ※) 株式会社 建設相互測地社 代表取締役 |
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