
東日本大震災と福島県復興の歩み

2025/04/01 2025年3月の空間放射線量(1月実績との比較)

2021/12/20 放射性物質の環境動態「河川・ダム」動画紹介
原子力発電に必要な核燃料は「濃縮ウラン」と言って、ウラン235が5%くらいに濃縮されています。核反応の臨界点に達すると中性子を放出し、これが連鎖して核分裂が膨大な熱エネルギーと共に連続して進んでいきます。この時に生成する分裂原子が「ヨウ素131」・「セシウム134」・「セシウム137」・「ストロンチウム90」等の核分裂放射性生成物と呼ばれる物質です。それぞれの物理半減期は、ヨウ素131で2日、セシウム134で2年、セシウム137で30年、ストロンチウム90で29年と言われています。
福島原発事故で放出された放射性物質は圧倒的にヨウ素131でしたが、物理半減期が極めて短く14年も経過した現在では空間にも土壌にも残っていません。現在残留で問題視されているのはセシウム=特に137の方です。現在もなお除染されていない山林土壌や河川・ダム湖底に、セシウムは放射能を保有したまま残存していると分かっています。ストロンチウムはセシウムに比較して放出量が圧倒的に少なく、量としてはセシウムの数千分の一しか残存していないと分かりました。さらにストロンチウムが放射するのはベータ崩壊によるベータ線であり、セシウムが放射するガンマ線と比較するとエネルギーが非常に小さい。人体に対しても衣服や皮膚で遮断され、内臓まで届くことはない。従って人体に悪影響を与えるのは、セシウム137が発するガンマ線と言うことになる。細胞を破壊し、DNAを切断、高濃度では生物は即死する。
3年と少し前にアップされたYouTube動画による解説です。わかり易く森林や河川に残存している放射性物質について説明しています。
[企画・制作]国立環境研究所 福島地域協働研究拠点 http://www.nies.go.jp/fukushima/
[出演] 高木 麻衣(環境リスク・健康領域 曝露動態研究室/主任研究員)
2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故により、環境中に放射性物質が放出されてしまいました。環境中に放出された放射性物質は、徐々に環境中を移動すると考えられますが、環境あるいは私たちへの影響は今後どうなるのでしょうか。それらを調べるために、国立環境研究所では、森林、ダム、河川中における放射性セシウムの動きを研究しています。上記参照先URLをクリックしてください。

2021/12/21 放射性物質の環境動態「大気中の放射性セシウム」動画紹介
3年と少し前にアップされたYouTube動画による解説です。わかり易く空間放射線について説明しています。
[企画・制作]国立環境研究所 福島地域協働研究拠点 http://www.nies.go.jp/fukushima/
[出演] 高木 麻衣(環境リスク・健康領域 曝露動態研究室/主任研究員)
2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故により、環境中に放射性物質が放出されてしまいました。国立環境研究所では、安心安全な生活に貢献するため、大気中に放射性物質がどの程度存在しているのか、内部被ばくの可能性があるのか、調査を行っています。
本動画では、大気中放射性セシウムの調査方法や濃度の経時変化などについて、国立環境研究所における研究成果をまじえて解説します。上記参照先URLをクリックしてください。

2025/02/16 日本の原子力発電所の稼働状況【続き】
投稿日 |
: 2025/02/16(Sun) 10:16 |
投稿者 |
: イチエフ問題を検証する会(匿名OB) |
参照先 |
: |
下の記事の続きです。現在稼働可能な33基の原子炉の内、稼働開始から30年以上経過しているものは23基と大半で、内40年以上は6基である。最長は高浜1号機の50年。原子炉の使用許可年数は最長40年じゃなかったっけ?・・・というのは事故前まで?
原子力規制委員会では、再稼働申請に合格した場合に限り稼働を最大20年間延長許可するとなった。えっ、じゃあ原子炉は60年以上使えるのかい?世界中見渡しても、60年も稼働した原発なんてないよ。ギャンブルじゃないんだよ。リスクが大きすぎるのでは?

2025/02/16 日本の原子力発電所の稼働状況
投稿日 |
: 2025/02/16(Sun) 09:52 |
投稿者 |
: イチエフ問題を検証する会(匿名OB) |
参照先 |
: |
2025年1月末現在での、日本の原子力発電所の状況はどうなっているのか、実際の数値を検証したい。
現時点で廃炉が正式に決定しているのは24基、稼働可能な原子炉は33基、新規建設を申請または準備しているものは3基である。稼働可能な原子力発電所の33基の内、震災後に再稼働を果たしたのは14基、規制委員会の審査に合格したものの地元との調整を実施しており未稼働なのは3基、再稼働申請中が7基、再稼働申請の準備中が8基、審査に不合格となったのは敦賀2号機の1基となっている。
この稼働可能な33基の合計出力は全部で、3,308.3万kWである。平均で1基当たりの出力がほぼ100万kWとなっている。現在稼働している14基の合計出力は先の数字の内数であるが、1,325.3万kW。合格しているが未稼働の3基で、381.2万kW。合わせて17基で1,706.5万kWの電源は確保できそうである。あとの16基は稼働可否が混沌としており、地元の反対が強くて知事の許可が下りそうもないのが現状であろう。新規建設もしかり。事故以来、立地の地元民はもちろん世論の民意も原発を望まない方向へ舵を切っている。

2025/02/03 福島民報掲載 福島を忘れた原発回帰に失望
投稿日 |
: 2025/02/14(Fri) 05:33 |
投稿者 |
: 八巻俊憲氏(86期) |
参照先 |
: |
【福島を忘れた原発回帰に失望】
郡山市 八巻 俊憲(元高校教師 70)
第7次エネルギー基本計画(案)に対する意見公募が1月26日で終わりました。原発回帰への政策転換を前提とした計画案の本文に目を通し、14年前の原発事故を踏まえたリスク認識を示す記述が全く見られず失望しました。
文言として「福島第一原子力発電所事故の経験、反省と教訓を肝に銘じて」といった表現はあるものの、地震、津波という語が使われているのは、それぞれ1年前の「能登半島地震」という3回と、「津波対策」という1語に過ぎません。これでは原発事故を知らない人たちにとっては事実の伝承にすらなっておらず、事故の影響に今なお苦しんでいる福島県民に対する配慮などは皆無です。
福島以外でも、原発の立地地域の住民は事故が起こった際の避難について不安を感じています。今回の基本計画は、福島の教訓を忘れて原発推進に回帰するための新たな安全神話の始まりのように感じます。日本が世界有数の地震国であることを忘れてはなりません。
※)本記事は、2025年2月3日(月)福島民報に掲載されました。投稿者本人による承認を得ています。

2024/12/27 経済産業省資源エネルギー庁が発表「第7次エネルギー基本計画(案)」

2024/03/15 福島第一原子力発電所津波対策【そのU】

2024/03/15 福島第一原子力発電所津波対策【そのT】

2025/02/01 その他の郡山市街地での空間放射線量実績
わが母校安積高校校庭の空間放射線量は下記の通り報告した。原発事故前のレベルが0.04μSv/hrとすると、2025年1月実績で事故前の3.4倍程度の放射能が検出されていることになる。同じ考え方で、郡山駅前広場は事故前の3.0倍、開成館駐車場で3.2倍、金透小学校校庭で2.0倍というデータになっている。
下記のグラフを参照されたい。いずれも「国際放射線防護委員会(ICRP)」の一般公衆の居住許容上限勧告値が、0.23μSV/hr≧であることから、郡山市内の市街地はこれをクリアしている。除染がかなり進んでいる。このまま時間が経過すれば、金透小であと30年、その他の地域でも50年程度で、事故前のレベルに到達する見込みである。下記右側の写真は、「郡山市開成館駐車場(地上100cm)」モニタリングポストである。
